「お金さえあれば、もっと幸せになれる」
そんな考えにふと心が動いたことはありませんか?
欲しいものが買え、行きたい場所へ行け、贅沢な食事さえ楽しめる。
私もかつてはそう信じ、若い頃は、1人3万円以上する高級レストランで口にした一皿一皿の贅沢さに歓喜しました。
しかし、食事を終えた瞬間、胸の奥にぽっかりと空いた虚無感。それは、宝石の輝きが一瞬で消えたかのように、心に穴が開いたような感覚でした。
なぜ、あんなにも豊かな体験の後に、こんなにも物足りなさを感じるのでしょうか?
- 「お金さえあれば、もっと幸せになれる」
- 資本主義の矛盾と「足りない」感覚
- 本当の豊かさとは何か?
- 幸せは「心のあり方」で決まる
- 今日からできる、小さな実践
- あなたにとって、本当の幸せとは?

資本主義の矛盾と「足りない」感覚
私たちは、経済成長が「良いこと」と教えられ、企業は「もっと売ること」を、私たちは「もっと買うこと」を求められる社会で生きています。
でも、その結果、本当に幸せになれているでしょうか?
• 年間約13億トンの食料が廃棄される一方で、約8億人が飢えに苦しんでいます(国連食糧農業機関 FAO, 2023)。
• 日本では年間約600万トンの食品が捨てられています。これは一人当たり年間約47キログラム、つまり毎日1個のおにぎりに匹敵する量です(農林水産省, 2023)。
※また、食品廃棄量は東京ドーム約16杯分とも言われ、その規模感は驚くべき現実を浮き彫りにしています。
この現実は、「食べ物が足りないから食べられない」のではなく、「お金がないと手に入らない」という社会の仕組みを示しています。
さらに、私たちは「もっとお金があれば…」「もっと良い暮らしができたら…」と、終わりのない競争の中で常に物足りなさを感じながら生きています。

本当の豊かさとは何か?
「お金がないと不安」と感じるのは、本当に正しいのでしょうか?
例えば、田舎で自給自足の生活を送る人々は、畑で育てた野菜を味わい、四季折々の自然の美しさに心を打たれ、近所の人々と助け合いながら暮らしています。また、都会に住みながらシンプルな生活を選び、好きな仕事に没頭して心穏やかに暮らす人々もいます。
彼らに共通しているのは、「比較」や「不足」ではなく、「感謝」と「充足」を基盤にしていることです。必要以上のものを追い求めず、「もう十分」と感じる心の余裕こそが、本当の豊かさにつながるのです。

幸せは「心のあり方」で決まる
結局、私たちが本当に求めているのは「お金」ではなく、安心感や満たされた気持ちです。
それは、外側の環境や物質的な豊かさではなく、心のあり方によって生まれるものなのです。
あなたは、今どのような心の状態で日々を過ごしていますか?

今日からできる、小さな実践
心の豊かさを育むために、今日からできる具体的なアクションをご紹介します。
1. 「すでに持っているもの」に目を向ける
• 今、自分の周りにある「ありがたいこと」を3つ書き出してみましょう。
• 例えば、「家族がそばにいる」「美味しいご飯を食べられる」「今日見た空の青さ」などどんなに些細な幸せだと思っているものも構いません。
• 「足りないもの」ではなく、「あるもの」に意識を向けることで、心が穏やかになり、充足感が広がります。
2.お金を使わずに楽しめることを見つける
・ 朝の散歩で柔らかな風を感じたり、自然の音に耳を傾けたりするだけで、心が軽くなる瞬間が訪れるかもしれません。
• また、家族や友人と笑い合う時間を大切にすることで、「お金がなくても楽しめることはたくさんある」と実感できるでしょう。
3. 人とのつながりを大切にする
・誰かに感謝の気持ちを伝えてみましょう。「ありがとう」と口にするだけで、温かな交流が生まれます。
・ 他者とのつながりを育むことは、自分自身の幸せにも直結します。

あなたにとって、本当の幸せとは?
「お金があれば幸せになれる」という考え方は、資本主義の中で自然に植え付けられたものかもしれません。しかし、真の幸せは物質的な豊かさだけでは測れません。
今日、ふと立ち止まって、あなた自身の心の中にある「ありがたいこと」に気づく瞬間を大切にしてみてください。その小さな発見が、心の豊かさの第一歩となるかもしれません。