はじめに|真剣に探したからこそ見えた違和感
移住してからの数ヶ月、
私は自分でも驚くほど「真面目な求職者」でした。
ハローワークへ通い、
深夜までパソコンに向かい、
「安定した仕事」を探し続ける日々。
ひとり親なんだから、しっかりしなきゃ。
子どもたちのために、安定した収入を得なきゃ。
そんな社会の“正しさ”を、
何度も自分に言い聞かせていました。
けれど——
探せば探すほど、心は少しずつ冷えていったのです。
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並ぶ求人と、見えないコスト
目の前に並ぶのは、
- 片道1時間の通勤
- 月給16〜19万円
- フルタイム勤務
一見すると「普通で安定」した条件。
でも、その数字の裏に、
あまりにも大きな「目に見えないコスト」があることに
私は気づいてしまいました。
年間100万円と引き換えの「守り」
ある日、源泉徴収票を眺めていて、
言葉を失いました。
社会保険料や税金などの控除額。
年間で、約100万円。
月にすると、およそ9万円。
住民税を含めれば、
「手元に届く前に消えていくお金」はさらに増えます。
それらはすべて、
- 将来の安心
- 万が一のための備え
という名前がついていました。
ハローワークの担当者さんは言いました。
「社会保険のある会社に入れば、
雇用保険で守られますよ」
確かに、それは事実です。
でも私は、過去の経験を思い出しました。
実際に戻ってきた「安心」の金額
以前、会社を辞めたときに受け取れた
雇用保険給付。
月19万円ほどを、約3ヶ月。
合計で、60万円前後でした。
私の場合、
- 年間100万円以上を支払い
- 戻ってきたのは、その半分ほど
しかも、退職後も
前年収入を基準にした社会保険料や税金の支払いは続きます。
その数字を前に、
胸の奥に静かな疑問が浮かびました。
「これって、本当に安心なんだろうか?」
月16万円のために、差し出すもの
もし無理をして、
月16万円の仕事を選んだら。
- 往復2時間の通勤
- 月40時間以上の移動時間
- 心の余白の消失
そして何より、
不登校を選んだ子どもたちの「今」に
寄り添う時間。
それらを差し出して、
手元に残るのは、わずかな生活費です。
その交換条件を見たとき、
私ははっきりと気づきました。
これは
「生きるために働く」選択なのか。
それとも
「働くために生きる」状態なのか。
「安心」という言葉に預けすぎて、
人生の主導権を
いつの間にか手放していた。
そんな感覚が、
静かにほどけていった瞬間でした。
同じお金でも、まったく違う温度
そして、もうひとつ大切な気づきがありました。
同じ「お金」でも、
セッションで受け取るお金は、
まったく違う温度を持っているということ。
そこには、
- 誰かが本来の自分に戻っていく瞬間
- 光を取り戻していく姿
- 「ひとりじゃなかった」と感じ合える時間
があります。
それは、
奪い合いではなく、分かち合い。
私は今、
そんな循環の中で流れるお金を
選びたいと思っています。
おわりに|人生の主権を取り戻す
今の私は、
職業訓練校に通いながら、
月10万円の給付金の範囲で暮らしています。
過去の収入を基準にした
社会保険料(月約4.6万円)や、
定期的な税金の支払いもあります。
数字だけ見れば、
「不安定」に見えるかもしれません。
でも、私は今、はっきり言えます。
月9万円を払い続けて
「いつかの安心」を買っていた頃よりも、
月10万円で
「今」の子どもたちと笑い、
ストーブの火を眺めている今のほうが、
ずっと豊かで、自由です。
職業訓練校が終わる2月20日。
それは、
社会の仕組みに合わせ続ける生き方から、
自分の感覚で選び直す人生へ
踏み出す日なのだと思っています。
誰かに守ってもらうために
高額な手数料を払い続ける生き方ではなく、
自分で自分を守り、
自分の庭に幸せの種を植える生き方を。
私は、そちらを選びます。
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※この記事はNoteの記事をリライトしたものです。 魂のシリーズ最初記事はこちら