はじめに ―― 人がもともと持っている光
こんにちは。
心の紐をやさしくほどくヒントをお届けしている
ゆきよちゃん(城後幸代)です🌿
今日は、息子の姿を通して
「人がもともと持っている光」に触れた日のことを書いてみたいと思います。
- はじめに ―― 人がもともと持っている光
- 実家の木と、ひとつの約束
- 畑での午後
- 見返りのない手
- 私はどうだっただろう
- 空海の言葉 ―― 菩提心論
- もともと持っている光
- 小さなポップコーンの祈り
- 不登校の子どもを持つママへ
- おわりに ―― 思い出すだけでいい

実家の木と、ひとつの約束
「実家の木を手入れしたい」
父がぽつりと言いました。
伸び放題になった庭木。
高くなりすぎた枝。
すると息子が、さらりと言ったのです。
「おじいちゃんが剪定するなら、僕チェンソーと自動枝切りバサミ持ってくよ」
土曜日。
朝が苦手なはずの彼が、
自分から決めた約束を守りました。
自宅から1時間ほど離れた実家へ。
なぜか自家製ブレンドの豆乳をひと瓶抱えて。
誰に言われたわけでもなく、
ただ「行く」と決めて。
畑での午後
午前中は庭木の剪定。
父は昼から仕事へ出かけました。
午後は、弟がレンタルしていた畑のハウス撤去作業。
その日は、弟がひとりで骨組みを解体していました。
息子は自然に声をかけます。
「そろそろ行くよ」
そして一緒に畑へ。
私は途中で、
欠けていたパイプカッターの替え刃を買いにホームセンターへ向かいました。
戻ると――
作業は半分以上終わっていました。
汗をかきながら、
ただ黙々と、楽しそうに。
見返りのない手
私はいつも、息子を見て思うのです。
この子は、なぜ見返りを求めないのだろう、と。
植木を手伝っても
お小遣いを催促しない。
ハウスを解体しても
何かを買ってもらおうとしない。
ただ、
枝をどう切るかを考え
パイプをどう抜けば効率がいいかを考え
その過程そのものを楽しんでいる。
そこに評価も、交換もありません。
ただ、在る。
私はどうだっただろう
私は小さい頃、
どこかで条件付きで人を見ていた気がします。
お年玉をくれた人を大事にしよう、とか。
優しくしてくれた人にだけ心を開こう、とか。
ほんの些細なこと。
でも確かに、
愛も行動も、どこか交換でした。
与えたら、もらう。
もらえないなら、距離を置く。
それが当たり前だと思っていました。
空海の言葉 ―― 菩提心論
そんな息子の背中を見ながら、
ふと思い出した言葉があります。
一切有情はことごとく普賢の心を含せり。
(『菩提心論』)
すべてのいのちは、
もともと普賢の心を宿している。
慈悲も、智慧も、光も。
外から与えられるものではなく、
はじめから含まれている。
もともと持っている光
もしかしたら息子は、
「良い子」なのではなく、
ただ本来の心のままに動いているだけなのかもしれません。
そして私たちもまた、
同じ心を持って生まれてきたのかもしれない。
ただ――
いつの間にか曇らせてしまっただけで。
比較や条件や不安で、
少しずつ光に膜を張ってしまっただけで。
小さなポップコーンの祈り
帰り際。
息子は誕生日に買ってもらった
ポップコーンメーカーで作った袋を手にしていました。
食欲の落ちている叔父へ。
何も言わず、そっと渡したのです。
「食べれそうって言ってたから」
それだけ。
見返りも、
評価も、
ありがとうの期待もない。
ただ、その人を思って動いている。
その横顔を見たとき――
私は、彼に光を見た気がしました。
その瞬間、胸の奥がじんわりと温かくなりました。
不登校の子どもを持つママへ
もし今、
お子さんの姿に不安を感じているなら。
やる気が見えなくて焦っているなら。
その子の中の光を、
急いで探さなくて大丈夫。
見えない時期があってもいい。
でも――
消えてはいません。
普賢の心は、
ちゃんと含まれたままです。
ただ、出るタイミングを待っているだけ。
おわりに ―― 思い出すだけでいい
慈悲は、教えるものではなく、
思い出すものなのかもしれません。
まずは、自分から。
自分を大切にできたとき、
曇っていた光が少しずつ澄んでいく。
あの日。
電動の枝切りバサミを握る息子の横顔に、
私は光を見ました。
そして同時に――
私の中にも、まだ残っている光を見たのです。
この記事はnoteの記事をリライトしたものです。 よろしけば併せてご覧ください。
見返りを求めない息子に、光を見た日空海の教えとともに #22
城後幸代
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